小池百合子氏、東京都知事に再選される。次点は石丸伸二氏に。

7日に投開票された東京都知事選挙は現職の小池百合子が圧勝で三選を果たした。都知事選で現職候補が落選することは過去に一例もなく順当な結果だった。次点には前広島県安芸高田市長の石丸伸二。私は彼のYouTubeを時々見ているので今回は注目していたが予想以上の結果で来るべき衆院選を狙っての出馬だったであろう石丸にとっては大勝利といっていいだろう。選挙区を間違わなければ次回の国政選挙では当選するだろう。それとも広島県知事狙いか？どちらに転んでも石丸にとっては今回の都知事選は思惑通りの大きな収穫となった。逆に蓮舫は小池と一騎打ちどころか石丸の後塵を拝す３位でこちらは惨敗だ。小池と蓮舫は似た者同士で双方アンチも多い。私はどっちも好きではない。そんな私のような無党派層が石丸に投票したのかもしれない。蓮舫も無所属で出馬したが「立民の蓮舫」「事業仕分け（民主党）の蓮舫」のイメージが定着しているうえに与野党対決色を出しすぎたのが敗因ではないか。国政選挙と違って首長選挙において与野党対決は争点になりにくい。あくまでも東京都政に対する政策が重要なのだが小池都政をリセットした後のビジョンが蓮舫から見えてこなかったのは残念である。しかしもっと残念なのはまともな政策論争が選挙期間中にほとんど行われずに単なるプロバガンダ合戦になっているところだ。これは最近の各政党・候補者の選挙戦術がそういう作戦だからだろうが、それにまんまと嵌ってしまう有権者にも責任はあると思う。小池推しの公明地方議員や創価学会員はネットを使った蓮舫のネガキャンばかりで大阪の公明市議の辻某などはどさくさに紛れて知事選に無関係な共産党批判までしていた。これは蓮舫陣営も同様で双方ネガキャンの応酬で十分な政策論争はあまり聞こえてこず実にくだらない選挙戦だった。日本の選挙運動は一体いつからこんな惨状になったのか嘆かわしいばかりである。更にメディアによるプロバガンダも顕著で後半戦になって少し石丸を取り上げていたが、田母神俊雄などはほとんど一般メディアに取り上げられることなく非常に不公平で不快感を覚えた。田母神・桜井誠はリベラルな上位３人対する対立軸が明確で分かりやすくメディア的に不適切発言の多い桜井はともかくとして田母神はメディアが小池や蓮舫のように取り上げればもっと無党派保守層を取り込めたのでないかと思う。私は保守なので田母神や桜井の主義主張のほうが小池・石丸・蓮舫の主義主張より魅力を感じるのでメディアの報道の在り方には納得いかないところだ。こうした偏向報道によって国民がリベラリズムに扇動されていくことに危機感を感じざるを得ない。とまれ東京都民は小池を選択したという事は自公路線を容認したということになろう。だたこの結果が民意だとは思わない。今回は60％ほどの投票率があったようだが、本当の民意は「選挙に行かない40％」だ。政治に無関心というのは政治家に何も期待していないという事の裏返しである。国民の関心を政治に向けないことが権力者・資本家の策略なのであるがなかなか巧妙で気が付くまで時間がかかる。ただ今回の結果で秋に総選挙の可能性が高まったのはいいことだと思う。都知事選に大勝したからと言って衆院選で自公が大勝するとは限らないからな。