■前回のお話し▶死後の旅・十王讃嘆抄より① - 創価ダメだしブログ
【初七日】「死出の山」を越えた人の前に現れる初七日の王は秦廣王でその本地は不動明王です。さて周りを見回すと無数の罪人が居ます。大王は罪人たちをご覧になると、「オマエ達は、ここに来るのは何度目だ。ガンジス川の砂粒の数と同じくらいといっても過言ではない。覚えてないだろうが地獄の業尽きて娑婆に帰る時に 獄卒が鉄の棒で三回たたき『人間に戻ったらすぐ仏道修行して成仏せよ。もうこの悪趣に来てはならぬ』と言い聞かせたのに、 また罪業を作ってすぐ戻ってくるとは情けない。 娑婆世界には仏法が流布しているのに仏道修行せずムダに過ごしてまたここに来るとは」と叱責します。罪人が「御尤もですが、そもそも私は果報拙く一文不通で 一般家庭に生まれたので、そのような修行覚道は思いもよりませんでした。 私の過ちではなく拙い果報がうらめしいです」と答えると大王は激怒し、「 一般家庭に生まれたとしても仏道を願うのは 同じ。成仏するのに特別な才覚は不要。オマエは後世があるのを忘れて不当不善の心のみで過ごしたからまたこの場所に来たのだ。 ほかに言いたいことがあれば申せ」と言われると罪人は返す言葉もありません。大王は、「ここまで理屈こねていたのに、なぜ急に黙るのか」と聞きますが罪人はただ泣くだけです。自分の心がけを恨み千度百度も後悔しても 後悔先にたたずで、ムダに時間を過ごし罪業を犯して三途に戻ってまた苦しむことになっても 誰も恨めません。このように、この王の御前にて善悪の軽重が決定できなかった時は 二七日の王のところへ送られます。【二七日】初七日の王の許を去り、二七日の王の所へ行く途中には「三途の川」があります。川幅は40由旬のこの川には3つの渡りがあるので三途の川といいます。上流の渡しは小さな罪を犯した罪人が渡り、中流は豪華な橋が架かっていて善人だけがここを渡り、下流の渡しは悪人が渡る場所で、そこは急流で山のような波があり、水中には大蛇がいて罪人を喰らい、水面に浮かぶと鬼に矢で射られ、上流から流れてきた岩石で身は砕かれ罪人は何度も死んで生き返るを繰り返し七日七晩かけてよやく向こう岸に辿りつきます。そこには衣領樹という大木があって、木の上に懸衣翁、 樹下に懸衣嫗という鬼がいて、懸衣嫗に衣類をはぎ取られ樹上の懸衣翁に渡され、懸衣翁が木の枝に罪人の衣類を懸けると生前の罪の重さに応じて枝が曲がります。こうして全裸にされた罪人は二七日の王・初江王の前に引き出されます。初江王は罪人に生前にどのような善行をし功徳をなしたか質問しますが、罪人は「忘れました」と答えます。そこで大王は「雙幢の卷物」を読み始めます。大王の左右には壇荼幢という上部に人頭ある幢があり、左の人頭が罪人の全ての罪を、右の人頭が罪人の全ての善を記して大王に奉納するのが「雙幢の卷物」です。それを読み上げると、大王は獄卒を呼び「この者をすぐ地獄へ送れ」というと、罪人は 娑婆にいる妻子親戚達が追善をしてくれるはずなので待って下さいというので大王は追善を待つことにします。しかし待てど暮らせど妻子からの追善はありません。追善をしないどころか、遺族が遺産争いなどで様々な罪業をなしたら罪人の苦さらに重くなり、ここで罪人は地獄に送られる。ここで妙法で追善が有れば大王も喜んだでしょうに残念なことです。さて妻子からの追善もなく、かといって妻子が罪業もなさかった場合は判決が決まらないので次の王の処へ送られることになります。
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