【法師品第10】『方便品』~『人気品』で法華迹門の正宗分が終わり、当品より流通分に入ります。当品では、「五種法師」(受持・読誦・解説・書写)の功徳を述べ、法華経が最第一であることを明かされ、釈尊滅後における法華経弘通を勧すすめられます。そして弘経の心構えとして「衣・座・室の三軌」が説かれています。まず釈尊は、薬王菩薩等の八万人の菩薩たちに法華経を聴聞し随喜する者は必ず未来世において成仏すると説かれました。続いて、受持・読・誦・解説・書写の五種の妙行を行じる法師(五種法師)は必ず成仏できることと確約します。次に法華経を弘ひろめていく人は如来の使いであるといい、法華経が【已今当】の三説を超過した法であることを示し、釈迦滅後にこの妙法を説くことが難儀であることを伝え、弘教の心構えとして【衣座室の三軌】を説きます。
【見宝塔品第11】『法師品』の説法が終わると、突然、七宝で飾かざられた大宝塔が地より涌現して空中に止まり中から、「釈迦牟尼世尊、所説の如きは、皆是真実なり」(釈尊が説いた法華経は全て真実なり)と大音声が放たれます。一座を代表して、大楽説菩薩が宝塔涌出と大音声について質問すると、釈尊は宝塔の中に多宝如来がいることを明かします。そして大楽説菩薩の多宝如来の姿を見たいという願いの応じて釈尊は神通力で十方分身の諸仏を釈尊のもとで多宝如来の宝塔を供養するために娑婆世界に集めました。次々と来集する諸仏によって座が足りず釈尊は、法華経の聴衆以外の衆生を他の国土に移し一つの仏国土としこれを三度繰り返しました(三変土田)。こうして釈尊が宝塔の扉を開くと多宝如来は座の半分を開けて釈尊を宝塔の中に招き入れ、釈尊は右側の半座に座し二人の仏様が並んで座る形(二仏並座)となったのです。更に釈尊は、神ん通力で人々を空中に昇のぼらせ、法華経の会座を虚空に移し、『嘱累品第22』に至るまでの「虚空会」の説法が開始されます。「虚空会」の冒頭に釈尊は、「誰か能く此の娑婆国土に於て広く妙法華経を説かん云々」と告げ、その意義を明らかにするために続けて偈頌を説かれました。妙法弘通を三回に勧めたのでこれを「三箇の勅宣」(三箇の鳳詔)といいます。少し詳しく言うと、冒頭の【付嘱有在の勅宣】、偈文で説かれる【令法久住の鳳詔】、品末で説かれる【六難九易の諌勅】が「三箇の勅宣」です。
【提婆達多品第12】当品は、『宝塔品』で説かれた「三箇勅宣」に引き続き、「二箇の諌暁」が説かれている品で、提婆達多と竜女の成仏を示し悪人成仏と女人成仏を説いています。提婆達多(悪人)と竜女(女人)の二箇を説くことにより法華経の功力を示し、滅後の妙法弘通を諌暁しました。「三箇勅宣」と「二箇の諌暁」を合わせて、「五箇の鳳詔」ともいいます。
【勧持品第13】当品は、受持段と勧持段の二段で構成されています。「五箇の鳳詔」を受けて、薬王菩薩と大楽説菩薩が娑婆世界での滅後弘通を誓い、舎利弗以下五百人の阿羅漢、学無学八千人の声聞衆などが悪国土の他土での法華弘通を誓って、釈尊の告勅を待ちますが、釈尊は告勅せられなかったので菩薩衆は重ねて誓願します。これが、「唯願わくは慮いしたもう為からず」(同)から始まる、「二十行の偈」で、この中で「三類の強敵」の出現が示されます。それを聞いた菩薩衆は、このような三類の強敵による様々な迫害に対して、「衣座室の三軌」に基づき、「我身命を愛せず 但無上道を惜む」との言葉発し、必ず釈尊滅後に法華経を弘通することを誓願し当品の説相は結ばれています。
【安楽行品第14】迹門のなるのが当品です。当品には像法摂受の内容も書いてあり在りその文を持って末法折伏を批判する人もいるのでその点に留意してください。当品で、『勧持品』の誓願を聞いていた文殊師利菩薩は、不退転の境地に至いたっていない初心の菩薩はどのように法華経を弘ひろめたらよいのか釈尊に質問します。その答えが「身・口・意・誓願」の四安楽行の摂受の修行です。つまり当品で説かれる摂受の修行はあくまでも初心の菩薩の修行で、本化地涌の菩薩に向かって説いたのではありません。この後に、「髻中明珠の譬え」が説かれ当品は結ばれて迹門の説法が終わります。
■関連記事▶いまさら聞けない基礎教学⑤【法華七譬・後半】 - 創価ダメだしブログ
▼一日「イチ押し」お願いします

